XJAPANのhideさんがPhycho(精神病・サイケデリック)とScience(科学)を組み合わせて作った造語「Psyence」
から着想を得て、科学技術の進歩に伴う「負」の要素を描きました。人々の生活を豊かにする科学技術ですが、
その発展の成れの果てとしてもたらしうる被害などは数知れず、その未来など誰も知りません。
そこで私は、一般に子供が愛情を注ぐ対象であるぬいぐるみが科学技術における「負」の要素に侵食された姿を
描きました。本来ならそれを抱く人の傷を癒やすはずのものが、かえってその傷を抉ってしまい、結果として
誰からも愛されなくなり、本来の目的を失ったことで自らの心をも傷つけてしまったぬいぐるみが「Psyence」です。
全ての構成要素を考慮せずして脇目も振らず目指す科学技術の発展は、果たして弊害を生み出す事なく収まるのでしょうか。
先人が残した負の遺産を胸に刻み、責任を持ってする科学技術の進歩を私は目指します。